これからの鉄道事情



未来の鉄道は実際には鉄道でなくなっている。



   みなさんも一度は耳にして知っていると思うがこれからの地上移動はリニアモーターカーという浮上式鉄道になっていくだろうと言われている。リニアモーターカーは現在はまだ実験段階ではあるが、これからリニアモーターカーが発展を遂げる=鉄道の未来が打ち開かれるといっても過言ではない。リニアモーターカーは現在山梨県の専用実験場で行われているが、ここに至るまでにも様々な実験を繰り返していた。それではまず今までのリニアモーターカーの実験の歴史を見ていくことにしよう。

☆第一期〜リニア実験開始、宮崎実験センター時代〜

 リニアモーターカーは1962年に研究が開始された。そして開始から8年後の1970年に実験の装置が完成し実験が始まった。その2年後に日本で初めてリニアモーターカーとしてML−200という車両が磁気浮上走行に成功した。この実験に成功した関係者は確信を持って宮崎浮上式鉄道実験センターを1977年に造りそこを拠点として最初の段階の実験を開始した。この研究所を使用して2年たった1979年にML−500が無人走行ながら最高時速517キロメートルの当時の世界最速記録を樹立した。その記録達成の日から様々な実験を重ね1987年ついに有人走行で時速400キロメートルを超える400.8キロメートルを記録した。

このようにリニアモーターカー実現に向け実験的に作られた施設で結果を出したために政府も絡んでくるような大きなプロジェクトとなり出した。
そして1989年山梨県に本格的な実験線路を制作することを決め公表した。1995年に宮崎の実験場で有人最高時速411キロメートルを記録したがまもなくその記録を新しい進んだ列車と新しい路線が破ることになる。

☆第二期〜山梨実験センター時代〜

1990年に運輸大臣が山梨リニア実験線の建設計画と技術開発基本計画を承認してから急ピッチで山梨リニア実験センター(超伝導磁気浮上鉄道山梨実験センター)が造られ、1995年に実験車両三両が車両基地に搬入されて1997年に走行実験を開始した。山梨のリニア実験線はできあがった最初の年から偉大な記録を作っていくことになった。まず1997年に有人走行で最高時速531キロメートル、無人走行では550キロメートルと世界最高速度を記録した。しかしこの実験場はそんな見せびらかすためのような実験が目的ではないために、実際に社会に出てきたときに考えられる様々なシチュエーションに対応するための実験を行うようになった。その実験の代表格は車両同士のすれ違い実験である。今の社会でも新幹線(だいたい時速250くらい)どうしのすれ違いなどではものすごい衝撃があるのだから、その約2倍ものスピードですれ違う衝撃はなおさらすごいものがある。しかし山梨の実験線では1999年に相対速度(すれ違う2つの車両それぞれが感じる2つの速度を合わせた速度)1003キロの実験を成功させるなどどんどんとクリアしている。その一方では有人で552キロメートルというスピードへのこだわりも実験している。この実験で最終的に完璧という結果が出たその日にリニアモーターカーは次のステップを踏み始めることになる。

まず歴史を見ていったが次はこの未来の超特急の仕組み、構造を見ていくことにする。

リニアモーターカーにとって車両を動かす為には3つの力を働かさせなければならない。それぞれの仕組みを見ていこう。
*注:ここでのすべての考え方、車両は、現在山梨で使われているMLX01とする。

T浮上する力
リニアモーターカーの浮上する力は、左右にあるガイドウエイにある浮上・案内コイルの上の半分が列車の磁極と逆の極に、下半分が同じ極になることにより列車を浮上させている。この磁石は電磁石で、この場合約10センチメートル浮くことになる。
語句解説 ・浮上案内コイル…高速で走る列車の影響で自動的に電流が流れ、電磁石となるコイルのことである。列車を浮かせ真ん中を走らせる働きがある。
・電磁石…電気を帯びると磁石になる物体また、そうなった状態。

U進む仕組み
次に進む仕組みを見てみることにする。


@リニアモーターカーのガイドウエイの列車を進ませるコイルは車両が進む瞬間だけ電磁石になる。同じ極どうしは反発しあってS極とN極は引き合 う磁石の性質より前に進む。

Aコイルには交流電流が流れており、車両が下の図で点線の位置に来ると電 気の向きが変わる。その一瞬は電気が切れ、何も外部から力がかからなくなる。しかし慣性の法則によって車両は前に進み続ける。

Bガイドウエイの磁極が逆になって(S→N、N→S)車両は@のように前に進む。

このように電気の流れる向きを変えることによって車両を前に進ませる。 この作業はコンピュータによってものすごく短い時間の間に行われている。

語句解説
・慣性の法則…ある方向に動いている物体がそのままその方向に進もうとする力の働きのこと。この働きによってリニアモーターカーは走っている。

V停止する力
最高時速550キロメートルを出すリニアモーターカーなだけにブレーキはたくさん用意されている。それを見ていくことにしよう。

まず一番簡単な方法はスピードが車体を磁力が持ち上げることができるまで使っている指示車輪を止める歩法である。この方法は普通の電車や自動車と同じようなブレーキのかけ方である。しかしこれは一番使われていない方法である。

それでは一番使われる停止する方法とは一体どういう物なのか。それは電力回生ブレーキと呼ばれる方法である。この方法はガイドウェイの電磁石の極を反対にして列車を止めるという方法である。これが一番使われている方法である。

↑走行時

↑減速時

このほかにも緊急の場合に備えて空気の抵抗で列車を止める方法がある。その場合、図のように上部から大きなブレーキ板が出される


次に今、山梨の実験線で使用されているMLX01形の形状と技術力を見て頂こう。


この図はMLX01形のダブルカスプ形状の車両を真上から見たところである。この図の番号のついているところを説明しよう。
@アイ・テレビ…小さなテレビカメラがついており、走行中の進行方向の映像を車内で見ることができる。
A標識灯…進行方向がわかるように前は黄色、後ろは赤色に光る。
B空力ブレーキ板…停止の方法でも書いたように、緊急の場合に板をたてて、空気の抵抗で列車のスピードを落とす。
C上方式スライドドア…客室スペースの確保と、車体外表面の平滑化、高い機密度の確保のために上方式スライドドアが選ばれた。このドアは駅に設置されたホームドアと連動して動作し、赤外線センサによって乗客の乗降の安全を確保している。
D案内車輪…詳しくはこの後の列車が加速するまでで
E超伝導コイル…リニアモーターカーのすべての進行を支えている物体で、超伝導材料で1000回以上巻かれたコイルである。温度を低く保つと一度流した電流が流れ続けるという性質を利用している。そのため断熱材の中に入っている。
その他の概要


ガイドウエイの仕組み

F推進コイル…電線を何回も巻いたコイルで、列車が走ってくるとその部分だけ電気が流れ、電磁石となり列車を進めている。
G浮上案内コイル…列車を浮かせ、真ん中に固定する働きをする。
Hここを案内車輪が走る。

コラム〜列車が加速するまで〜

 リニアモーターカーは新幹線と同じように最初からとても速いスピード出すことができない。だからある程度の速さに加速するまでは浮上して走ることはできない。そこでリニアモーターカーも最初の何分かは普通の電車と同じように車輪で走っている。
このときに登場するのが上の図でIとJにあたる案内車輪と指示車輪である。 この2つの車輪は低速の時にだけ使用され、スピードが出てくると折りたたんでしまわれてしまう。 この低速の時というのは発車時、到着時のことである。



☆☆リニアモーターカー実現に向けての課題☆☆

 リニアモーターカー実現に向けては多大な課題がある。  まずその一つが金銭面での問題である。はたしてリニアモーターカーができたところで工事の費用に見合うような収入が得られるかどうかである。

このまま順調に進んで開通した場合、大阪‐東京間を1時間で結ぶことができることになっている。この場合現在の2時間30分かかる新幹線よりもかなり短縮できる。しかしこのまま開通した場合には新幹線の料金より2倍近くなる可能性がある。こうなると金にはうるさい関西人は乗るのを拒む可能性がある。

もう一つは安全性の問題である。地上を550キロメートルで走る交通機関は今までなかったために細心の注意を払って計画を進めていかなければ行けない。その注意が一番必要なのがトンネルである。東京と大阪を結ぼうとした場合トンネルは不可欠となる。しかしトンネルは以外ともろく、何十年も550キロで走って大丈夫かという声もある。

このほかにもコンピュータ操作の問題や、騒音、振動などの生活に影響のある問題も残っている。
中国で市街地をリニアモーターカーが走り始めようとしている今、日本はまだまだ研究、実験中である。

豆知識
ここではリニアモーターカーのコーナーに出てきた難しい物を解説することにする。
・山梨リニア実験線
線の長さは42.8キロメートルで最小曲線半径は8メートルである。また最も急な勾配は40‰で、軌道中心間隔は5.8メートルである。
・リニアモーターとは
リニアモーターとは本来「直線上のモーター」という意味であり、「浮き上がって走る」という意味ではない。家でリニアを作ることができる。

回転子(モーター)を開いてのばしたらリニアができる。しかしこれは危険なのでやらない方がよい。もう一つの方法は、シャープペンの芯を2本用意し、それを磁石の上に平行に乗せる。そうしてそれを磁石にテープなどで固定し、それぞれを電池のプラスとマイナスにつなぐ。そうした芯の上にもう一本芯を乗せ、電気を流せば動く。これは電流と磁力の働きで動く正真正銘のリニアである。
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